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9月はドレスデン室内合唱団の演奏会が立て込んでいました。
元から予定されていた演奏会に加え、3月4月に開催出来なかった演奏会が、当時行政が「8月末まで大規模イベント中止」とアナウンスしたために主に9月以降に延期された影響があります。
ドイツ北西の町コースフェルト、ドレスデン近くのエルツ山地の町、そしてポーランドのヴレツワフと、一週間の間に多くの地域を飛び回って演奏会の成功を陰から支えていました。
コースフェルトではベルギーの、ポーランドでは当然ポーランドのオーケストラと英語でやり取りする必要があり、最近は僕の拙い英語も少しは改善されてきた感じがあります。

さて、近頃は裏方仕事についての報告が多かったので、たまには自分の歌のことを書きたいと思い、少し昔にヴュルツブルクで日本歌曲を歌ったときの動画をアップしました。


信時潔の鴉(からす)という歌曲で、冬の氷が張った田んぼを歩くカラスの様子を狂言風に表現したユニークな一曲です。
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続きです。

ところで僕が宿をとったWehlenという町ですが、携帯がインターネットに接続出来ない地域、かつ宿にもW-Lanが無く、最初は絶望しました。ネットが無い環境も慣れればいいものですが、旅の情報収集が出来ないのは困りますよねえ…。

そんなわけで幸運なことに持参していたトレッキングマップに頼り切りになりながら2駅先のKönigsteinへ。
こちらにはヨーロッパ最大級の山上砦があります。

Königstein Elbe
砦からみたエルベ川

Königstein 1
砦の入り口

この日は続けてAffenstein(猿岩)というのを見に行きました。

Kirnitzschtalbahn.jpg
保養地Bad Schandauからは、古くて可愛らしい、山の中を走る路面電車がトレッキングコースの出発地点まで出ています。

Affenstein.jpg
これが猿岩。

Nasser Grundという谷を抜けてまた別の路面電車の駅に辿り着くコースです。
Nasser Grund
Nasser Grundにあった岩

Königsteinのコースで約3時間半、猿岩のコースで約2時間。疲れすぎない丁度いい行程でした。



別の日には少しだけチェコに戻り、Edmundsklammという美しい渓谷とPrebischtorという奇岩を見に行きました。

Edmundsklamm.jpg
トレッキングというより散策。景色のいい渓谷を30分ほど歩くと、

Edmundsklamm Boot
渡し守りが操るボートに乗って川をさかのぼることが出来ます。

ここまでは快適だったのですが、ボートを降りてからPrebischtorに辿り着くまでの約3時間は日差しがきつくて途中でバスに乗って帰ろうかと思いました。でも諦めなくてよかった!Prebischtorは苦労しても見る価値のある絶景でした。

Prebischtor.jpg
Torというのは門のことです。巨大な岩が自然のいたずらで大きなアーチを築いています。
その横にいかにもチェコ風な山荘が岩肌に沿って作られているのも美しかったです。

とまあ僕の夏休みの旅行はこんな感じでした。

ドイツではやはり国外へのバカンスは今年は控えるという人が多く、エルベ砂岩山地も外国人観光客が少なかった分例年になくドイツ人で賑わっていたようです。とはいえ海沿いや湖沿いの国内観光地よりはだいぶ空いていたのではないかと思います。そういった観光地では人が多すぎて、砂浜の入場制限や湖の一時遊泳禁止などの措置が取られたことがニュースになっていました。その意味でもこの旅行先は本当にいい選択でした。

エルベ砂岩山地、ドレスデンにお越しの方は是非。

今日まで18日間の夏季休暇をとっていました。いわゆるバカンスです。
明日からまた仕事を始めなければいけないので、現実逃避にブログを書いています。

長期休暇とはいえ、コロナのことを考えて飛行機を使っての国外旅行は控えました。イタリアやスペインなどの周辺国が突然警戒地域に指定されたら旅行キャンセルや帰宅難民化、帰ってきてから強制自宅待機になってしまうなどの恐れがあったので。
その代わりに、今住んでいるドレスデンから電車で約一時間ちょっとの国境近くのチェコの町ジェチーンにプチ外国旅行と、その後は少しだけドイツ側に戻ってザクセンの名所、エルベ砂岩山地でのトレッキングを計画しました。

最初の目的地ジェチーンでは、雑然とした街並みなど観光地として優秀とはいえない部分もありましたが、逆にそれがドイツから出たという異国感があってよかったです。エルベ川に沿って両側に岩山がそびえ立っていて、そこに登っての景色が楽しめました。
写真は岩山から見た対岸のお城。
Decin.jpg
この撮影地点の岩山の上には森の中になかなか大きな動物園もあり、安い入場料のわりに(たしか500円ぐらい)様々な動物を至近距離で見ることが出来、大満足でした。



別の日にはチェコの電車に乗り、ジェチーン近くの温泉保養地テプリツェのベートーヴェンスパという温泉を利用しました。この温泉施設にはベートヴェンがしばらく滞在したそうです。温泉といってもヨーロッパの温泉は大体温水プールで日本人的には少し残念な気持ちになるものなんですけどね。

Teplice.jpg
温泉街の写真。

そしてドイツに戻り、いよいよエルベ砂岩山地へ。
ヴェーレン(Wehlen)という町に宿をとりました。
Fähre
この地域のエルベ川沿いの町ではほぼ例外なく、鉄道の駅から町の中心に行くのに渡し船に乗って川を渡る必要があるのですが、それが非日常観を高めてくれます。写真は渡し船から撮ったものです。
Wehlenの近くにはRauensteinという岩山や
Rauenstein Weg
Rauensteinの上の道

Rauenstein.jpg
Rauensteinからの眺め

非常に有名な観光地のバスタイ(Bastei)という岩山にかかった橋があります。
Bastei.jpg

写真を見ると、大自然の中の急峻な岩山、険しい道のり、というのを想像すると思うのですが、このエルベ砂岩山地では高低差がせいぜい100-150mぐらいの登り降りしか必要なく、町から名所を経て町に戻るのにも2~3時間しかかからないことが多いので、自分の体力に合わせて無理なくトレッキング出来るのが魅力です。

いつの日か旅行記②に続きます。


21日にマネージメントしているドレスデン室内合唱団の演奏会がありました。
3月以降初めての演奏会です。
6月の中旬にこの演奏会の企画が立ち上がり、開催が決まったのが約3週間前。
どうすれば出演者と来場者の安全を守りながら、生の演奏会を再び届けることが出来るのか、保健所をはじめとした関係各所と連携をとり、試行錯誤の日々でした。
出演者が十分な間隔をとって演奏することは大前提として、チケット販売のシステムや当日の会場スタッフの動きを一から考え直すことが必要で、はっきり言って大変な労力でした。
とはいえ、この条件での演奏会がしばらくの間の大筋では標準になることは間違いないので、今回こうして早い段階で挑戦し、経験を蓄えられたことは今後大きな意味をもってくると思います。
なによりもお客さん、歌手、指揮者の、「ついにまた」という喜びの声が嬉しかったです。

ちなみにこちらが5月に同じプログラムを録音した時のビデオ。
エルンスト・クルシェネクの「四季」より「春」です。

https://youtu.be/kP9qCCKGIKI


前回の記事から大分時間が経ってしまいました。

歌の本番は今年いっぱい無くなってしまったので、今はドレスデン室内合唱団のマネージメントの仕事に力を尽くしています。
といっても、合唱団の演奏会も軒並みキャンセルになってしまい、一時は「短縮労働」という制度を利用していたので、少し就業時間が短くなってその分給料も少なくなっていました。
この制度は、例えば週40時間の労働契約で仮に半分の20時間しか働かなくても、残りの20時間の給料の60%が税金から支払われるというものです。月給20万円の人なら、半分しか働かなくても16万円がもらえるわけです。僕の場合はもう少し小さな短縮率でしたが。

そんなわけで通常業務が少ない時期もあったのですが、合唱団としてはコロナと向き合い、感染の危険を最小限にしながら可能な限り演奏を続けていくことを模索する日々で、日本でもあらゆる業界がそうだと思いますが、我々も試行錯誤を繰り返す厳しい時間を過ごしていました。

その一つの結実が5月30日に行われたラジオの収録でした。
ラジオの放送はもう終わってしまったのですが、その時の一曲のビデオが出来ましたので、紹介します。(僕は歌っていません。念のため)



現在ドレスデンでの規則では歌手は前方に6メートル、横と後方に3メートルの空間を確保することになっています。その他にも歌手の数を14人に減らし、一時間ごと10分の換気休憩を行うなどし、保健所の許可を得ての録音となりました。
前例というものが無い中での取り組みには言い尽くせない苦労がありましたが、結果この歌手の並びが特別な音響を生んでいて、音楽的にも単なる妥協の産物とは言えない面白い録音が出来たような気がします。

現在はこのラジオ録音のプログラムを、少数の観客を入れて演奏するために動いています。
演奏会まであと一週間ちょっとです。
なんとかうまくいきますように。