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明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

大晦日はバンベルク交響楽団の第九の合唱の仕事でした。超一流のオケとソリストと指揮者による第九に参加して、自分が歌っていない時はただただ音楽を楽しみ、素晴らしい音楽にヨダレと涙を垂らしそうになっていた幸せな大晦日でした。
指揮は大アルト歌手のナタリー・シュトゥッツマンだったのでびっくりしました。彼女はもともと指揮専攻だったんですね。新鮮な解釈で第九に新しい息吹を吹き込んでくださいました。流れがよく、一つ一つの音楽的要素が呼応し反発する様が際立った、喜びに満ち溢れた第九でした。写真は会場のホールです。

4日と5日はブランデンブルク交響楽団のニューイヤーコンサートでオペラアリアを4曲歌わせていただきました。
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写真はブランデンブルク劇場。

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大変な曲だらけな上に、2日間3公演のハードスケジュールでしたが、オーケストラの奏者の皆さんがあたたかく迎えてくださり、スペイン人指揮者のホセ・マリア・モレーノの情熱的かつ優しさたっぷりの指揮に導かれ、しっかりと歌い切ることができました。

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4曲のうち1曲はスペイン語のアリアで、準備が簡単ではなかったのですが、この演奏会のおかげで新しい良いレパートリーを開拓出来て、それも嬉しいことでした。
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25日、クリスマスの朝はコンスタンツというボーデン湖畔の町でクリスマスミサ曲のソロを歌ってきました。
町の中心にある大聖堂が会場でした。
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中はこんな感じです。
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今回歌ったのは
Mikuláš Schneider-Trnavský というスロバキアの作曲家の Missa pastoralis "Alma nox"という曲です。訳すとクリスマスミサ曲「きよしこの夜」、ですね。
その名の通り、きよしこの夜のメロディーを中心にすえて、他にもたくさんクリスマスの有名曲の引用が隠されている、クリスマスにぴったりなおしゃれな作品でした。

この曲です。きよしこの夜が出てくるのは12:30ぐらいからのベネディクトゥスです。


帰りの電車から撮ったボーデン湖。
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気が付けば年の暮れですね。
11月12月は僕も演奏会、オーディション、合唱指揮や合唱団のボイトレに加えてヴュルツブルクからドレスデンへの引っ越しと忙しい日々を過ごしていました。

そんな中でも大きかった出来事が11月10日にヴュルツブルクでモーツァルトのレクイエムのバスソロを歌ったこと。そして「新しい歌曲」音楽祭という現代歌曲に特化した音楽祭に出演したことです。

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こちらはこれまでにも度々ソロを歌わせていただいてきたオラトリエンコア・ヴュルツブルクの演奏会でした。
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よく知られた曲だったこともあり、教会はチケットが売り切れる超満員になりました。
我々はモーツァルトの死後、未完成だったレクイエムを補完して演奏しているわけですが、今回はよく知られたズュースマイヤーによる補筆版ではなく、現代の研究者、レヴィンによる補筆版を採用してのコンサートでした。
この版で最も大きな特徴がアーメン・フーガの導入だと思いますが、僕はこの部分「アリ」だなと納得感を感じながら聴き入りました。
でもベネディクトゥスの転調に関する変更部分はちと強引かなあと思います。
しかし、ズュースマイヤー版に親しんでいる方ほど、新鮮な驚きをもってレクイエムをちょっと違った、開いた耳で楽しみなおすことが出来ると思います。おすすめです。

もう一つの大きな演奏会が「新しい歌曲」音楽祭でした。
ヴュルツブルク音大時代からコンビを組んでいた盟友のピアニスト、エステア・クルーガーが主催する音楽祭の2年目。今年は更に規模を大きくして、なんとヴュルツブルクとアウグスブルクの2都市での開催でした。

僕は同世代の音楽家アレクサンダー・ムーノの個展、というこちらのプロジェクトと
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ホロコーストの犠牲となった作曲家ヴィクトル・ウルマンに焦点を当てたこちらのプロジェクトに出演しました。
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いわゆる新しい歌曲を演奏するにつけていつも思うことですが、個人的には「楽しませてくれる」ポテンシャルに関してはこれらの歌曲は時には例えばロマン派の歌曲よりも大きなものがあるのではないかと感じます。
それは作曲技法の選択の幅がはるかに大きいこと、そしてそれによって表現される概念そのものが現代人の我々にとってより身近であり得ることなどを考えると、自然なことなのかもしれません。
今回もこの音楽祭を通じて素晴らしい歌曲に出会うことが出来、幸せでした。

こちらはアウグスブルクでの演奏会場となったロココザールです。

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先月は月始めのショパンのコンサートの後に更に3つの演奏会に出演しました。
11日はソルブ国立オーケストラと一緒に映画・ブロードウェイ音楽の演奏会に。ライオン・キングや美女と野獣、オペラ座の怪人などから数曲歌わせてもらいました。マイクを手に持って歌う本番はほぼ初めてだったので、自分にとって大きな挑戦となる舞台でした。
やはりマイク無しでアリアや歌曲を歌うのとは異なる技術が要求されますね。
そんな中、特に気に入った曲がこちら。
ミュージカル「ラ・カージュ・オー・フォール」でザザが歌う「I am what I am」です。


24日には同じくマヨルカ島の教会でオペラアリアを2曲歌いました。風邪をひいてしまい苦労しましたが、なんとか乗り切ったという感じです。
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めちゃくちゃボケてますが共演のソプラノとテノールとの写真。

27日はケムニッツという東ドイツ、ザクセン地方の町でフォーレのレクイエムのソロを歌いました。
その時の様子がケムニッツの地元紙に紹介されました。

新聞記事

演奏に関してはほとんどなにも書かれていませんが、写真に選んでもらえたのはラッキーで嬉しかったです。

芸大の学部1年の時にはじめてこの曲のソロを歌ってからなんと14年が経ってます。今こうしてドイツでこの曲をまた歌えていることに感謝です。
最近は10月になると毎年スペイン、マヨルカ島の音楽祭に出演していますが、今年もその季節がやってきました。

10月4日にはマヨルカ島におけるショパンの足跡をたどる演奏会でショパンの歌曲を3曲歌わせていただきました。
ショパンは病気療養のために恋人のジョルジュ・サンドとともにマヨルカ島を訪れ、ひと冬を過ごしていくつかの作品を生み出しました。その滞在の様子をジョルジュ・サンドが「マヨルカの冬」という本に記しています。この演奏会は、そんなふたりの関係やマヨルカ島におけるエピソードなどを朗読とピアノ、歌を交えて語っていく意欲的な試みでした。
私にとってはじめてのポーランド語での歌唱で準備がとんでもなく大変でしたが、共演したポーランド人のソプラノから発音のOKをもらうことが出来たので、努力の甲斐があったのでしょう。

質の悪い携帯での録画で、しかも前奏が切れてしまっているのですが、雰囲気だけでも伝わると思うので動画をアップします。悲しき河、という曲です。