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今日は昼間『愛の妙薬』の稽古に出た後、夜は新国立劇場に松村禎三のオペラ『沈黙』を見に行ってきました。

明日のロシアオペラガラの準備もしなければならない時にオペラを観に行っている場合か、とものすごく悩みましたが、やはり行って正解でした。これを逃すと次の機会が何年先になるかわかりませんしね。

江戸時代のきりしたん弾圧をテーマに、宣教師ロドリゴが、自らが「転ん」で踏み絵をしなければ村人が拷問をうけて殺されるという状況で、いかにして愛の行為として踏み絵をするに至るかという物語。
村人が殺される場面と最後の踏み絵の場面は涙なしには見れませんでした。

合唱、ソロ、オケ、演出、全てが素晴らしかった。

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2日と3日はサントリーホールに演奏会を聴きに行ってきました。
両日ともいただいたチケット。日ごろの行いがいいからかな(笑)

2日はアジア・フィル。指揮はチョン・ミョンフン。
プログラムはベートーヴェンの交響曲第7番とブラームスの交響曲第1番。

アジア・フィルは日中韓の出身で、世界各地のオーケストラで活躍する一流の奏者が集まったオケです。
丁寧でありながら圧倒的な躍動感がみなぎる演奏で、奏者一人ひとりの音楽家としての矜持が伝わってくるようでした。弾きながらみんな楽しそうだったなあ。アンコールのベートーヴェン交響曲第5番最終楽章では、素晴らしい演奏に加え、国境を越えるこのオケの意義に心を打たれて涙が出てしまった。
チョン・ミョンフン最高!

3日はPMFオーケストラのマーラー。指揮はファビオ・ルイージ。
前半はトマス・ハンプソンを迎えてリュッケルトの詩による歌曲と亡き子をしのぶ歌。後半は巨人。
初めての生トマス・ハンプソンはやはりすごかった。軽々オケを超えてくる声量にビビりました。
無駄な力がいっさいかからず、弱声もホールの隅まできこえる。
ブレスの力みのなさと、ホールの大きさにぴったり合った表現のスケールが大変勉強になりました。
昨日は世界最高のバリトンの一人、レオ・ヌッチ様のリサイタルに行ってきました。
会場についてみたら観客の中の男性声楽家人口が高すぎてかなり可笑しかったです。
やっぱりみんな好きなんだなあ…。

初めて生でヌッチ様の声を聴いて、声をほらず、持たず、そしてしっかり集まっていることが非常に印象的でした。あれを聴いただけでちょっと歌が上手くなったような気がします。録音を聴いて感じていた印象と違っていた部分も多く、本当に歌は生で聴かないとわからないもんだな~と思いました。行ってよかった!
表現力も素晴らしくて、燕尾で立っているだけなのにロドリーゴやリゴレットの姿が見えました。

そしてなんといっても最高だったのはアンコール。
まさか3曲目にシェニエを歌うとは…。観客の心を知り尽くしてます。ずるいです。鼻血出る寸前でした。
さらにそこから鳴り止まぬ拍手に応えての4曲目がまさかの「O sole mioを一緒に歌おう」
なぜか会場内みんな歌詞を覚えていて歌えているし、ラストはヌッチのサインに従って音を上に上げてました。
僕は異様な状況に笑いが止まらなくなってしまい歌えませんでしたが…。血がたぎりましたよ。

一生忘れられない体験になりました。
バッハ・コレギウム・ジャパン結成20周年記念公演に行ってきました。
曲目は
《鳴れ、太鼓よ!響け、トランペットよ》 BWV214
《破れ、砕け、壊て》(鎮まりしアイオロス)BWV205
の2曲でした。
2曲とも世俗カンタータです。
ド派手。

ステージ真横のバルコニー席だったので、指揮の鈴木雅明先生の動きと表情にずっとくぎ付けでした。
いやはや、演奏に関してはもちろん素晴らしいの一言でしたが、今回はそれに加え色々な遊び心が楽しかったです。

BCJのカンタータ全曲演奏は残すところ29曲だそうです。
凄いとしか言いようがないですね。

残りわずかな完結までの演奏会を、出来るだけ聴きに行きたいと思います。



今日は芸大大学院オペラの『イル・カンピエッロ』を観てきました。
僕の同級生が沢山出ていました。

明日があるので部屋でゆっくり休んでようかとも思いましたが…行ってよかった!
めちゃくちゃ良い公演でした。

まずヴォルフ・フェラーリの音楽がとても好み。
新しいオペラなのにわかりやすい音楽で、しかも小技が効いていておしゃれ。
ほぼすべての登場人物にちょっとしたソロ部分があってしっかり歌を聴きたいという欲望も満足させてくれました。筋も飽きさせず面白いですし、これはすごく良い作品ですね。

出演者は全員が歌も演技もハイレベルで、同級生が出てることを忘れてプロの舞台として普通に楽しみました。
僕も頑張らねば…。